| 社長が印刷機のオペレーターを兼任
泰成社は平成7年設立という新しい会社。池田泰平社長は現在37歳で、化粧品会社で営業を3年、実家の印刷会社で営業を4年経験したあと、29歳で独立した。
実家を頼らず独力で会社を興したというのだから、驚かざるにはいられない。
当初、社員は池田社長だけ、B3単色機1台と断裁機だけでスタートした。平成11年にリョービの菊四裁2色機、平成13年に4色機を導入。パンフレットやリーフレットなど端物印刷を中心に受注を行い、現在は、従業員4名、年商7000万円という規模になっている。昨年9月には現在地に自社ビルの購入も果たしている。
実は、印刷機のオペレーターは池田社長自身。組版は全部マックだが、これも社長自身が寝る間も惜しんで勉強したそうだ。営業活動はほとんど行わず、年に1、2回DMを出す程度。納品はすべて宅配便を使っている。といっても、仲間仕事は2割以下。
「お客さんが仕事を持ってきてくれるのです。あとはお客さんが紹介してくれます。企画からという仕事にも取り組んでいます。」と池田社長は語る。
コスト削減よりも手間を省くことが目的
菊四裁判フレキシブルCTP「SDP-1810」を導入したのは、4色機を導入する1年前の平成12年5月。「出力代が年間400万円くらいになり、イメージセッターを入れようと思ってました。でも、イメージセッターだと、版を焼くだけで1日が終わってしまいますので、CTPセッターを探していたのです。リョービの展示会で見て、三菱のSDPシステムに決めました」と池田社長。CTPの導入は、コスト削減よりも、刷版焼き付けの手間を省くことに重点がおかれていたのだ。
CTPセッターには、モリサワフォントを搭載。ウィンドウズデータは、一度マックに変換して出力する方法を採っている。「版がすぐに出るところがいいですね。刷り上がりも満足できます。普通の印刷会社の人が見ても、PS版との違いはわからないと思いますよ。パンチもぴったり合いますから、慣れれば何の問題もありません。今まで刷版は外注でしたが、1810を入れてからは、出力すればするほどお金になります」と、かなりのメリットがあるようだ。
印刷技術は、かつてB3版単色機でカラーを刷っていたという腕前。現在は、リョービの4色機を使って175線で印刷している。この4色機は、セミオートでCIP4搭載の最新鋭機。セットが簡単なため、作業効率は大幅に向上し、CTPとの相乗効果で大きな利益を生み出している。
色校正は本機校正が3割。一般的なSDP導入企業は1割以下だから、その割合の高さがわかるだろう。それだけ品質を求められる仕事が多いというわけだ。
品質へのこだわりが売り上げアップに
営業活動をほとんど行わない経営スタイルにも関わらず、伸びてきた背景には、池田社長の品質へのこだわりがある。CTPを導入する以前も、ピンクマスターでは刷り上がりが満足できず、PS版だけを使っていたというこだわりようだ。
マックDTPを入れたのも、外注に依頼するのでは思ったものが出来上がってこないという理由。「お客さんが求めるのは、きちんと上げることです。品質が良くなくて、喜ぶ人はいません。品質が良くて、スピードが速く、コストが安いから、一度仕事を出したお客さんはずっと出し続けてくれるのです」と、品質へのこだわりが信頼につながっていることを強調する。
仕事の8割はお客さん自身がマックで作ったデータだが、全部検証してから出力するという。もし、トラブルがありそうなら校正を出すという徹底ぶり。「会社を大きくすることが夢ではありませんが、一貫生産ができる工場にしたいと思っています。今後は通信で勝負しようかと考えています」と、池田社長は通信を活用した営業展開も構想している。
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